初報から約5年、アプリリリースまで1ヵ月を切りました。当初は2018年内にリリース予定でしたけれど、結局更に2年以上も伸びて、その間に事前登録2周年という前代未聞の珍事もあったりしました。
そこで何故アプリのリリースがここまで延期になったのかという理由を考えていきたいと思います。
馬主の許可がおりなかったから?
巷では延期の理由として『馬主の許可が取れてないから』っていうのが真っ先に挙がります。しかし、個人的にこの線はかなり低いと思っています。
根拠は2つあります。1つ目は公式サイトのニュースにこうあります。
本作品には実在する競走馬をモチーフとしたキャラクターが登場しており、許諾をいただいて馬名をお借りしている馬主のみなさまを含め、たくさんの方の協力により実現している作品です。
https://umamusume.jp/news/detail.php?id=news-0106
さらにアニメ第1期放送前の時点でウマ娘化していなかったキャラの中にキングヘイローというのがいます。
このキャラは、アニメ第1期プロデューサーの伊藤氏が98年世代を描く上で必要不可欠なタレントであるため、急遽許可を取り石原氏にお願いして追加されたという経緯があります。
もう1つの根拠はつい最近、ツイッターでこんなことがありました。
この方は西山牧場の常務の方らしいのですが、馬名使用は全て許可していると言っています。西山牧場と言えば西山茂行氏がオーナーで『ニシノ』や『セイウン』などの冠名がついた競走馬を所有している会社です。ウマ娘では『ニシノフラワー』と『セイウンスカイ』がキャラクター化しています。
ちょっと余談ですが、2018年にデビューし2021年現在も現役の『ニシノデイジー』という馬がいます。この馬はニシノフラワーとセイウンスカイのひ孫にあたるとして、ウマ娘ファンの間でも話題になっていました。うまよん61話2本目『デイジーの咲く公園で』は、このニシノデイジーが元ネタとなっています。
とまぁこんな感じで開発当初はともかく、現在は馬主関係をクリアできているので延期の理由にはなっていないと思います。
でもディープやオルフェがいたじゃん
最初期のPVにいるにも関わらず、公式サイトのキャラクター一覧にはいないキャラがいます。
こんなのとか
こんなのとか
こんなのとか
こんなの!
順番にキングカメハメハ、ディープインパクト、オルフェーヴル、ブエナビスタと言われておりますが、公式からはモデルとなった競走馬は一切公表されていません。そして今もなお、このキャラたちはいないままなので、結局なんだったかは分からないままです。ただ、限りなくその馬たちに近いとは思っています。日本競馬史の中でも超がつくほどの名馬なのに、いないのはおかしいですからね。これらについては馬名使用の許可が取れなかったとみるのが妥当でしょう。
キングカメハメハとディープインパクトは『金子真人』氏が馬主で、オルフェーヴルとブエナビスタは『サンデーレーシング』というクラブ法人が所有の馬です。クラブ法人とは所謂『一口馬主』というやつでそれらに所属している馬は『クラブ馬』なんて呼ばれたりもします。
このクラブ法人は他にも多数あるのですが、ほとんどのクラブ馬はウマ娘化していません。せいぜいタイキシャトルやゴールドシチーがいるくらいですね。なので基本的に金子氏とクラブ法人、この二者が所有する競走馬が今後ウマ娘化する望みは薄いと見ていいでしょう。
まぁでも許可が取れなかったら登場させなければいいだけなので、問題はないですね。
じゃあ結局なんなの?
馬主問題でなければ結局なんなのってなってきますが、ここからは完全に妄想です。
それは単純に
最初にできたゲームがつまらなかったから
ではないでしょうか。
前プロデューサーの石原氏は初代アイドルマスターのディレクターとして有名な方なので、元々はアイドル路線よりにゲームを作っていたとしてもおかしくはないです。それこそアイマスのウマ娘バージョンとしてです。しかし、アニメ第1期のスポ根路線が好評であったため、それを取り入れるため作り直しを計ったと考えています。
実際、最新のPVを見てみると
巨大なタイヤを引っ張ったり
神社の階段を駆け上がったり、アニメ第1期で使われていたトレーニング方法のネタがあります。なので、結構アニメから逆輸入されているネタとか多そうな感じです。
さらに、2015年にサイゲームスの木村プロデューサーが4Gamerのインタビューでこんなことを言っていました。
木村氏:
Cygamesでは,納期にはあまりこだわらないんです。4Gamer:
ええっ?木村氏:
https://www.4gamer.net/games/136/G013687/20151203130/
完成するまで作り込むんですよ。そういう事を言っていると,大体いつまでたっても完成しなかったりしますけど,ちょっとでも開発で手を抜くような気配がしたら,役員陣がすぐに口を出しに行きますから。だから,納得するまで作れるという。
ここで石原氏がプロデューサーの時の最後のトレーラーを見てみるとします。
日常パートやライブパートはかなり気合が入っている感じがあります。しかし、レースパートは今見るとめちゃくちゃつまらなそうです。グラフィックも悪くないですけれど最新のものと比べると明らかに劣っています。正直このままリリースしていたら初代プリコネの二の舞になっていたかもしれませんね。
以上のことから、納得できるクオリティではなかったため2年以上も延期したのではないでしょうか。『さらなるクオリティアップのため』という理由でしたが、最新PVでは明らかにクオリティがアップしているのが見て取れました。
ついでに、2020年末にリリース予定だったのがちょっとずれたのはアニメ第2期に合わせたからでしょう。シンデレラグレイ1巻の発売も遅らせたみたいですからね。
2020年の競馬界を賑わせたあの馬たちのウマ娘化はある?
2020年の日本競馬は色々な史上初が生まれコロナ禍でありながら、大いに盛り上がりました。そんな2020年の競馬を盛り上げてくれた、あの競走馬たちのウマ娘化はあるのでしょうか。
ダートと障害を除いたJRA賞を受賞した馬を見てみると、アーモンドアイ、デアリングタクト、フィエールマン、グランアレグリア、クロノジェネシス、この辺は全部クラブ馬なのでウマ娘化は期待できません。また、ソダシも金子氏が馬主のため無理でしょう。
コントレイルとダノンザキッドはワンチャンあるかもと言ったところですね。ただ、まだ現役の馬ですしウマ娘化するにしてもだいぶ先になるのではないでしょうか。それまでコンテンツが続いていればいいのですけれど…。
今後増えそうなウマ娘
アニメ第2期でメジロパーマーが追加され、週刊ヤングジャンプで連載中のオグリキャップを主人公とした『ウマ娘 シンデレラグレイ』ではメジロアルダンやサクラチヨノオーが登場しています。ちなみにこのシンデレラグレイ、めちゃくちゃ面白いです。絵も綺麗で画力も高いし、そして何より熱いです!ウマ娘というコンテンツを追いかけていくなら絶対に読んでおきたい作品ですよ!
ちょっと話がそれましたが、このことから既にウマ娘化しているのと同じ冠名を持つ競走馬は普通に追加できるものと考えられます。
90年代の馬が多いためそうなってくると、まずはメジロブライトです。サイレンススズカなどと同期でスペシャルウィークら98年世代の馬たちとも激闘を繰り広げました。ウマ娘化されていないため、第1期ではメジロブライトの出走していたレースは代わりにメジロライアンが出走していました。ライアンはブライトの父親にあたります。
続いてはサクラローレル。ナリタブライアンが引退後マヤノトップガンやマーベラスサンデーと3強を形成し何度もぶつかり合いました。中でも最後に3強が揃った1997年の天皇賞(春)は今でも語られる名レースとなっています。
次はナリタトップロード。1999年のクラシックをテイエムオペラオー、アドマイヤベガの3頭で1つずつ分け合いました。古馬になってからはオペラオーが無双をし始めますが、長距離のレースを中心に安定した成績をおさめていました。
鉄板な所はこんなところでしょうか。あと冠名繋がりでいくとシンボリクリスエス、エアジハード、ダイワメジャー、ヒシミラクルあたりも可能性としてはゼロではないですね。
最後に
以上、ウマ娘アプリがここまで延期になった理由を自分なりの考えでまとめてみました。とりあえずちゃんとリリースされそうなので一安心です。競馬を知らなくてもアニメやゲームをきっかけに過去にこんな名馬がいたんだよと知ってもらえるのはいいことです。